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トラックドライバー 体験談

自信の持ち方

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想像力の欠如

僕はトラック運転手をしている。
トラック運転手にとって、と言うか、すべての運転手にとって大切なのは安全運転だ。交通事故は確実にお金や時間を奪っていくし、最悪、人命にも関わる。絶対に起こしていけないし、巻き込まれるのも絶対に避けたい。
安全運転に必要なのは、心身ともに健康であり、車両の状態も万全で、さらに運転中は常に冷静な判断ができ、あらゆる場面で危険を回避しようと考えることができる想像力かもしれない。
想像力というのは、よく言われる「かもしれない運転」のこと。交差点で直進しようというとき、前から来る車は右折ランプをつけているが、こちらに譲ってくれる「だろう」ではなく、譲ってくれずに交差点に進入してくる「かもしれない」と、悪いほうを想像できる力のことだ。
ただ、我々トラック運転手のように毎日ハンドルを握っていると、特にベテランになればなるほど「冷静な判断? そんなの分かっているよ」と、妙な自信を持ち、想像力のほうが欠如してしまっている人が多くなる。これぞ「慣れ」というやつだ。

初心に返る

つまり、何年も続けてきたからこそ「今まで交通事故を起こさなかったんだから今後も起こすわけがない」という自信を持ってしまっているのだろう。こういう自信は全く始末に負えない。今まで交通事故を起こさなかったのは単に運が良かっただけということを想像できない。
しかし、僕の先輩のトラック運転手に、別の自信を持っている人がいる。
この人はトラック運転手歴30年で、もちろん無事故無違反。僕も一度、この人の横に乗って仕事に出たことがあるが、運転は実にていねいで慎重だった。
そんな人だけど、人柄は自信にあふれ、おおらかだ。あれだけ自信たっぷりな人が、どうしてまるで新入社員のように慎重な運転ができるのか、僕は一度本人に聞いたことがある。
すると「私は新人のころの気持ちに立ち返ることには自信があるんだ」と言った。なるほどと思った。

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