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トラックドライバー 体験談

野生のカン

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怖い「慣れ」

僕はトラックドライバーの仕事をしている。
プロドライバーとして何よりも大切なのは安全運転だ。万一、事故でも起こしたら思わぬ時間やお金を取られ、最悪人命にも関わる一大事となってしまう。
安全運転には、常に安全運転に気持ちを集中させることが必要となる。しかし、プロドライバーは毎日トラックを運転し、しかも長時間運転するので、つい「慣れ」が生じてしまい「昨日も無事だったんだから今日も無事に違いない」という、変な自信を持ってしまう。
実はこれが一番怖い。気のゆるみというやつだ。
といった内容の安全運転の講習を、僕の会社では徹底的にやるので、僕は出勤すると毎日、自分に「今日も安全運転だ」と言い聞かせるようにしている。ルーティンワークとして毎回やる。
このルーティンワークによって、僕はとにかく、変に運転に「慣れ」ないようにしている。それで交通事故に対しての危機意識を持ち続けている。

頭に浮かんだ言葉

そんなある日、僕はいつものように取り引き先である倉庫に向かってトラックを走らせていた。いつも通る道だ。
いつも通る道なので、正直言って「慣れ」た道でもある。
ところが、その日に限って、ある交差点に近づいたとき、僕の頭に妙な考えが湧いた。それは「十分に減速しなければいけない」という考えだ。
交差点に進入するとき、横からの車や歩行者などに注意しなければいけないのは、ドライバーなら当然だ。僕も毎回そうしている。
しかし、そのときはなぜかはっきりと、そういう言葉が頭に浮かんだのだ。
それで僕はその考え通りに、いつもよりも減速した。すると、急に左の角から猛スピードで車が飛び出してきた。あの考えが浮かんでいなかったら、間違いなくぶつかっていただろう。
これってもしかしたら「野生のカン」ってやつなのだろうか。

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